厳冬が作り出す氷の珍現象・猪苗代湖の「しぶき氷」

 

1月から2月にかけての厳冬期、猪苗代湖では「しぶき氷」とよばれる現象を見ることができます。猪苗代湖の岸辺に強い風が吹付け、周りの樹木に当たった波しぶきが凍りつくという国内でも大変珍しい現象。今回はそんなしぶき氷を見ることができるベストスポットをご紹介します。

見頃は1月上旬〜2月中旬頃

福島県のシンボルで、全国でも4番目に大きい湖、猪苗代湖。白鳥の飛来地としても有名で、湖水浴客やウォータースポーツで賑わいをみせます。冬になるとあたり一面が銀世界となり、しぶき氷は観光客やアマチュアカメラマンにとって絶好のスポットになります。

しぶき氷の見頃は1月上旬〜2月中旬頃。今回は2月の頭に見に行くことにしました。いくつか観測できるスポットがあるみたいですが、一番有名な「天神浜」と呼ばれる場所へ。駐車場もあり、比較的アクセスが良いのでおすすめです。その名の通り、近くには日本三大天満宮のひとつ「小平潟天満宮」があり、道中も大鳥居の間を通っていきます。

近くにキャンプ場もあり、夏は避暑地として人気の天神浜。無料の駐車場もきちんと整備されています。ここに車を停めて徒歩で向かいます。お手洗いはこちらで済ませてから行きましょう。

駐車場から、案内板に従って歩いていきます。

少し歩くと、車が通れない細い道に入ります。旗を持った謎の緑の生物が目印です。

踏み固められた道に沿っていきましょう。大掛かりな装備は必要ありませんが、滑ったり、濡れたりするので歩きやすい長靴を履いていくと良いでしょう。

しばらく歩くと、途中で河口に突き当たるので右に曲がりましょう。笹の葉の林が目印です。ここまでの所要時間は約15分・約1kmの道のり、しぶき氷はもうすぐです。

猪苗代湖が見えると同時に、ものすごい風と見たこともない不思議な氷の塊「しぶき氷」が現れました。氷柱や樹氷とはまた違う感じで、木を飲み込む生き物のようにも見えます。

見る場所によっていろんな表情を見せてくれます。2019年のしぶき氷は白くて美しいのだとか。年によっては水中の砂まで巻き上げてしまって、茶色や黄色になってしまうそう。今年初めていきましたが運が良かったです。

この日は雪がちらつく天気でしたが、晴れの日には猪苗代湖の向こう側に磐梯山を見ることができます。道中は林の中を通ってきたのであまり感じませんでしたが、岸辺に出るとものすごい風が吹いているので、防風林の大切さを身にしみて感じました。防寒対策はしっかりして臨みましょう。

しぶき氷のスポット(天神浜)へのアクセス

磐越自動車道「猪苗代磐梯高原IC」で降り、国道49号線を郡山方面へ5分ほど走ると天神浜へ通じる交差点が見えるので右折。大鳥居を抜け、天神浜駐車場に車を停めましょう。もちろん冬用タイヤは必須です!

猪苗代磐梯高原ICを降りてすぐのところにある道の駅「猪苗代」もとてもおもしろいスポットなのでぜひ一度足を運んでみてください。

●会津の道の駅(2)絶景の中で快適な車中泊ができる「猪苗代」

【住所】〒969-2272 福島県耶麻郡猪苗代町金田

【電話】024-983-2117(湖南町観光協会)