歴史情緒あふれる町、会津若松。城下町として栄え、歴史だけでなく自然やグルメを求めて毎年多くの観光客が訪れています。今回はそんな会津若松のランチにオススメの場所を、会津在住の筆者がご紹介！郷土料理を堪能できる老舗の名店から、ソースカツ丼やラーメンなどのB級グルメが味わえる大衆食堂まで、地元民ならではの視点でお伝えします。

【わっぱ飯】戊辰戦争の傷跡を今に伝える老舗「田季野」

会津の郷土料理といえば「わっぱ飯」。伝統工芸の「曲げわっぱ」の中にご飯と様々な具材を乗せて蒸し上げた料理で、山人のお弁当として昔から会津の人々に親しまれてきました。そんなわっぱ飯の名店の一つが「田季野」です。

会津西街道にあった由緒正しい建物を移築・復元した建物で、重厚感のある雰囲気です。大黒柱には、戊辰戦争の時にできた傷跡が刻まれていて、当時の面影を忍ばせます。

こちらは鮭わっぱ飯（1,500円／税抜・前菜、味噌汁、お新香付）。ほかほかに蒸された会津米に鮭や山菜のいい香りが漂ってきます。わっぱ飯以外にも小露（こづゆ）や棒鱈煮などの郷土料理がいただけますよ。平均予算は2,000円前後とややお高めです。

【わっぱ飯】あの天皇陛下も召し上がった「田事」

田季野と人気を二分するわっぱ飯の名店「田事」です。七日町通りから少し入ったところにあり、旅館として宿泊することもできます。ちなみに、こちらのお店ではわっぱ飯を「めっぱ飯」と表現しています（昔、地元の人々はそう呼んでいたそう）。

大きな囲炉裏席が特徴的な店内。実は、田事のめっぱ飯は現在の天皇陛下（平成時代の皇太子ご夫妻）が召し上がったことがあるのだとか！お店で召し上がってはいないとのことですが、大変おいしいと舌鼓を打っていたそうですよ。

1番の人気メニュー「しらすせいろめっぱ飯（こづゆ・味噌田楽セット／1,450円）」。めっぱ飯単品だと950円（汁付）なので結構リーズナブルです。女性に嬉しいミニめっぱ飯もありますよ。

【ソースカツ丼】どんぶりからはみ出す特大カツ!「白孔雀食堂」

会津のB級グルメといえばソースカツ丼！市内のいたるところでソースカツ丼を提供しているお店をみかけます。最初にご紹介するのは、いかにも大衆食堂！という外観の「白孔雀食堂」。すでに行列ができていました（11時過ぎ）。

創業から約60年の老舗で、ガイドブックに必ずといっていいほど登場する有名店。この日も観光客でいっぱいでした。なかなか味のある？店内にはこれまで訪れた有名人の色紙がずらりと並んでいます。

カツ丼（1,250円）を注文（会津ではカツ丼＝ソースカツ丼です）。かなりパンチの効いたビジュアルですね！どんぶりからカツが2枚、はみ出しています。60年継ぎ足した甘めのソースと、ジューシーで柔らかいカツでどんどんご飯が進みます。

人気店なので、早めの来店がオススメ。なくなり次第終了で、13時頃に閉店してしまうこともあるのでご注意を。お昼のみの営業です。

【ソースカツ丼】元祖煮込みソースカツ「なかじま」

同じくソースカツ丼の名店「なかじま」。こちらは全国でもかなり珍しい、ソースでカツを煮込んだ「煮込みソースカツ丼」で有名なお店です。

こちらがその元祖煮込みソースカツ丼（1,050円）。見た目はちょっと色の濃いカツ丼みたいです。割り下の代わりにソースを使っていて、卵を加えることでマイルドさを出しています。

煮込まない普通のソースカツ丼（1,050円）もあります。こちらの肉は「健育美味豚」というタピオカなどを食べて育てられた豚で、福島県産のブランド豚です。そんな上質なお肉がこの厚さ！嬉しいですね。二人以上で訪れたら食べ比べてみるのも面白いと思います。

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